中華人民共和国政府、香港人権法成立で米国へ報復措置

【北京時事】中華人民共和国政府は12月2日、アメリカ合衆国の「香港人権・民主主義法」成立に対抗し、アメリカ合衆国軍の艦艇や航空機が整備のため香港に立ち寄ることを一時的に拒否する措置を決定し、即日施行したと発表した。アメリカ合衆国の非政府組織(NGO)も香港の民主派デモを助長しているとして制裁を科すが、具体的な制裁内容は明らかにされていない。アメリカ合衆国側の反発は必至で、米中貿易協議の先行きはこれまで以上に不透明になりそうだ。

黄之鋒
米国議会での証言に臨む香港民主化運動元学生団体リーダー、黄之鋒氏
引用元:時事ドットコム

 中華人民共和国外務省の華春瑩報道局長は12月2日の記者会見で、アメリカ合衆国側は「中華人民共和国の断固とした反対を無視して」香港人権・民主主義法に署名し、これを成立させたと非難し、「アメリカ合衆国は誤りを是正し、香港への介入や中華人民共和国の内政に干渉する行為をやめるよう勧告する」と強調した。さらに「事態の進展に基づきさらなる必要な行動を取る」と述べ、アメリカ合衆国側の対応次第で制裁を追加する方針を示した。

華春瑩
中華人民共和国外務省の華春瑩報道局長(2011年)

 制裁対象のNGOは、全米民主主義基金、国際共和研究所、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ、人権団体フリーダムハウスなどだ。華氏はこれらのNGOが「中国に反対し香港を乱す分子を支援し、極端な暴力犯罪行為に従事するよう教唆し、香港独立の分裂活動を扇動した」と断定した。さらに華氏は、「今の香港の混乱状況に重大な責任があり、相応の代償を払わなければならない」と主張した。

米国の香港人権法成立に感謝を示す香港のデモ
米国の香港人権法成立に感謝を示す香港のデモ(2019年12月1日)
引用元:時事ドットコム(EPA時事)

中華人民共和国外務省の楽玉成次官は先月11月28日、米国のブランスタッド駐中国大使を呼び、香港人権・民主主義法の成立に対して抗議した。「アメリカ合衆国の誤った措置に対し中華人民共和国は必ず断固反撃する」と強力な制裁を示唆していた。

楽玉成

しかし中華人民共和国は1997年の香港返還以降、これまでもアメリカ合衆国軍の艦艇や航空機の香港立ち寄りをたびたび拒否している。昨年も米国が中華人民共和国の中央軍事委員会装備発展部などを制裁指定した後、中華人民共和国は同様の措置を取った。大詰めを迎える米中貿易協議の「第一段階の合意」に影響が出ないよう、現段階では比較的軽い報復措置にとどめた可能性がある。

華春瑩
中華人民共和国外務省の華春瑩報道局長(2017年)
引用元:産経ニュース

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